「編曲の本」(日本作編曲家協会著)をレビューしてみる
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どういった本なのか?

日本作編曲家協会が出している「編曲の本」は、菅野よう子さんや宮川彬良さんなど、商業音楽で仕事の経験がある作編曲家の方々が編集に関わった書籍です。理論編、技術編、実践編、資料編、別冊に分かれており、全部合わせると400ページ近い量になっています。理論や楽器の扱い方に対して、各作編曲家の考え方が、それぞれの経験に基づいて述べられています。

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良いと思う点

この本では、音楽面に触れているのみならず、編曲家の権利関係や実務などについても触れられており、大変充実した内容になっています。今回は、特に、作編曲を学ぶという観点で、実際に読んでみて、これは良かったと思う点を以下にまとめてみました。

劇伴やテレビ番組のテーマ等で使われた楽譜を一部見ることができる

「半沢直樹」や「真田丸」などの音楽を手掛けた服部隆之さんの「王様のレストラン」の楽譜(これは、購入することができます)や、小六禮次郎さんが音楽を担当した大河ドラマ「秀吉」の楽譜などを一部、閲覧することができます。オーケストラの譜面って、耳コピだけで全て取ろうとしてしまうと、編成が大きい曲などでは限界があるので、一部分であってもどうやって曲が書かれているのかをみることができるのは貴重だと思いました。

オーケストラの「楽器相性早見表」がとても便利

オーケストレーションの勉強を始める際、必ず楽譜も見ることになると思うのですが、一度に全部の楽器を見ようと思っても、頭の中がゴチャゴチャになってしまいがちです。そうならないように、ラインマーカーなどで同じ動きをしている楽器に色付けするなどして整理しつつ、楽器の特徴・使われがちな用法・音域などに目を向けながら少しずつ勉強していくことになると思います。

勉強する際のヒントになるのが、この「楽器相性早見表」です。宮川彬良さんが担当している技術編のオーケストラの項目で、最後に掲載されています。よく使われがちな方法を学ぶためのヒントになると思うので、譜面と見比べることから始めてみると良さそうです。

付属資料が便利

別冊に「各楽器音域一覧表」が付属しています。楽器の音域を譜面とピアノの図面を使ってわかりやすく示しているので、自分で鍵盤を弾きながら楽器の音域を確認しやすくなっています。また、「国別楽器名一覧」や「楽器名略号一覧表」などもあるため、クラシックの譜面を見る際にもヒントになるようにできています。

商業音楽の中での和楽器の扱いについて触れている

京建輔さんが技術編の和楽器の項目で解説しています。実際の譜面を用いつつ、和楽器を編成に入れる上で気をつける点などが説明されています。ご本人も述べていらっしゃるのですが、この本に書かれていることだけで全てを理解できるわけではないので、楽器の用法は他の書籍でも勉強しつつ、実際に奏者の方に演奏してもらうなどして経験を積んでいくのが良さそうです。

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読む前に知っておいた方が良いこと

この本は、音楽の知識があまりなくても、「制作している人はこんなことを考えているのか」とか、「実際の仕事を取り巻く環境ってこういうものなのか」ということは理解できるように書かれているので、読み物として楽しむことができるのうに書かれていると思います。ただ、一から音楽理論について解説がされているわけではないので、楽典や和声等の音楽まわりの知識を得た上で読むことをおすすめします。

最後に

この本を読んだだけで人を感動させるような曲をすぐに書けるようになるわけではないですが、現場で活躍している方々の考え方や譜面に触れつつ、自分が曲を書く上でのヒントにはなりそうな気がしています。曲を書きつつ、時々読み返すというのが現状の自分にとっての良い使い方かな~という気がしています。

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